アニメ×町おこし!聖地巡礼が観光誘致に繋がる取り組みとは?

聖地巡礼とは?

アニメ作品の舞台を巡る「聖地巡礼」が、日本の地域活性化における新たなムーブメントとして注目されています。
アニメファン向けだけではなく、一般的な観光客へのアピールにもなるため、地域経済を潤す仕組みとしても有効。
この記事では、成功事例を交えつつ、聖地巡礼によるアニメ×町おこしが観光誘致に与える影響や、次世代マーケティングへのヒントを探っていきます。

1. 聖地巡礼がもたらす経済効果とは?

聖地巡礼が地域経済にもたらすインパクトは想像以上に大きいもの。
ここでは3つの具体的な事例を取り上げ、その経済効果を深堀りして解説します。また、観光誘致としての聖地巡礼の意義も探ります。


1-1. 「君の名は。」がもたらした岐阜県飛騨市の観光ブーム

2016年公開の映画『君の名は。』(新海誠監督)は、岐阜県飛騨市を舞台に描かれました。この映画は全世界で3.8億ドル以上を稼ぎ、岐阜県にも観光客という形で経済波及効果を生み出しました。特に「飛騨古川駅」や「気多若宮神社」がファンの間で注目を得ました。

飛騨古川駅の写真。以下より転載。
https://toyokeizai.net/articles/-/254069

1-2. 「あの花」がもたらした埼玉県秩父市の観光総収入

テレビアニメ『あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない。』(略して『あの花』)は、埼玉県秩父市を舞台に描かれたことで、聖地巡礼がブームになりました。秩父市はスタンプラリーやイベントを開催するなど積極的に観光客を誘致。その結果、観光経済が大幅に向上しているそう。

スタンプラリーの概要。以下より転載
https://www.aniplex.co.jp/lineup/anohana-movie/news/detail/?id=17671

参照元:
秩父市観光サイトより
(https://navi.city.chichibu.lg.jp/)


1-3. 「らき☆すた」による埼玉県久喜市(旧鷲宮町)の地域再生

埼玉県久喜市(旧鷲宮町)はアニメ『らき☆すた』の舞台として有名。同市にある鷲宮神社はアニメの中でたびたび登場し、ファンの聖地となりました。その後、アニメキャラクターと鷲宮神社のコラボレーションにより正月参拝者が増加。そして2013年には参拝者数が47万人を超え、地域経済に大きな影響を与えました。さらに、地元商店が企画するらき☆すたのグッズやイベント運営が地元住民の関与を促進し、観光資源となっています。

鷲宮神社。以下より転載。
https://wasimiya.org/history/

2. 成功事例から学ぶ!聖地巡礼で観光客を呼び込む施策

地域に持続可能な経済効果をもたらすためには、特徴的で創造的な施策が求められます。
次に、観光客が喜ぶ施策を事例を交えて紹介します。


2-1. 「ラブライブ!」の世界観再現イベントでファンを魅了

野生あふれる自然や歴史的街並みをアニメキャラクターの舞台に変えたイベントが効果的です。
その一例が、東京都神田明神での『ラブライブ!』の夏祭りイベント。「“神田明神音頭”をみんなで踊ろう!」と題し、主要キャストも交えての盆踊り大会が催されました。

以下より転載。
https://www.nouryo-matsuri.com/posts/54704999/

2-2. 「Do It Yourself!! -どぅー・いっと・ゆあせるふ」による商店街とのコラボ

新潟県三条市を舞台にしたアニメ「Do It Yourself!!-どぅー・いっと・ゆあせるふ-」(DIY!!)。なかでも作中に登場した一ノ木戸商店街は、数々のお店がコラボしました。加盟店24店舗で550円以上の買い物、食事してスタンプを集めると、描き下ろしイラストグッズがもらえる買い物スタンプ巡りを実施。これまでに3度コラボしています。

以下より転載。
https://diy-anime.com/news/detail.php?id=1112054

2-3.「この素晴らしい世界に祝福を!」とのコラボ→巨大オブジェが話題に!

アニメ「この素晴らしい世界に祝福を!」(通称・このすば)と群馬県嬬恋村と村観光協会のコラボでは、JR吾妻線万座・鹿沢口駅前のロータリーに作中に登場するモンスター「ジャイアントトード」のオブジェが設置されました。その大きさははなんと高さ2.5メートル。背面側からオブジェの口の中に入り、自由に撮影を楽しむことができます。

以下より転載
https://kitakan-navi.jp/archives/209142

2-4.「氷菓」スタンプラリー 国内外のファンから人気

岐阜県出身の 米澤穂信原作のアニメ「 氷菓」。作品のモデルである岐阜県高山市では、県主催のスタンプラリーが実施されました。内容は、飛騨山王宮日枝神社など市内の5か所を巡り、キャラクターのスタンプを集めると記念ポストカードがもらえるというもの。開始からわずか1か月程度でスタンプラリーの参加者が1300人を超え、海外からもファンも訪れているそう。主催した県も「予想以上の反響」と驚くほどでした。

以下より転載。
https://www.kankou-gifu.jp/news/detail_337.html

まとめ:アニメ聖地巡礼の成功は地域の未来を創る


アニメ聖地巡礼は、ファン向けの観光から始まり、地域経済の活性化や地域文化の発信力向上にも貢献しています。
成功の鍵は、地元住民や自治体、制作企業との連携。そして、訪問者が楽しみつつ地域に配慮する共生モデルが必須です。
この先のマーケティング戦略の一環として、「アニメ×地域資源」の可能性にさらに注目していくべきでしょう。

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