近年、アニメや漫画IPを活用した「おでかけコラボ」が注目を集めています。鉄道のラッピング列車やスタンプラリーによる街歩きイベント、自治体との聖地巡礼企画など、ファンが実際に足を運びたくなる仕掛けが満載です。

特に夏休みは、旅行やレジャー需要が高まる時期。アニメや漫画とのコラボによって、新たな来訪機会を創出できます。

本記事では、鉄道・聖地巡礼・商業施設・ホテルなど、2026年最新のおでかけコラボ事例をご紹介!ファンに選ばれる企画のヒントを学びたい方は、ぜひチェックしてみてください。

【鉄道部門】移動時間も推し活に変えるコラボ事例

鉄道コラボの醍醐味は、「移動時間そのもの」がコンテンツ化されることにあります。独自の仕掛けでファンを巻き込んだコラボ事例を見てみましょう。

事例①:『葬送のフリーレン』×JR東海「推し旅」

JR東海の「推し旅」シリーズと『葬送のフリーレン』のコラボが開催!東海道新幹線で大阪に向かい、市内に潜む民間魔法を探すという内容で、新幹線車内ではフリーレン・フェルン・シュタルクによるオリジナルボイスドラマを聞くことができます。

ボイスドラマを聞いた方にはオリジナルイラストのラゲッジタグがプレゼントされるほか、大阪市内では5カ所を巡るデジタルスタンプラリーを実施。コンプリートするとクリアしおりをゲットでき、抽選でキャスト直筆サイン入りポスターやオリジナルネックピローが当たるキャンペーンも予定されています。

編集部のひとこと

ボイスドラマは、新幹線が一定速度に達しないと再生できないという仕組み。東京駅〜新横浜駅間は対象外という制約もあり、乗ってこそ楽しめる体験設計が徹底されています。

同時期には、USJでもフリーレンコラボが開催されており、大阪への導線が二重に張られているのも見逃せないですね。

コラボ名『葬送のフリーレン』×JR東海「推し旅」
魔法探しの大阪旅
開催期間2026年6月29日(月)~9月28日(月)
開催場所東海道新幹線
公式サイトhttps://recommend.jr-central.co.jp/oshi-tabi/frieren/

事例②:『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』×東京メトロ「脱出ゲーム」

『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』の公開に合わせ、東京メトロ沿線で脱出ゲームが開催されます。東京メトロ沿線の駅や街に仕掛けられた謎解きに挑戦しながら、いなくなってしまったちいかわ・ハチワレ・うさぎを探し出す体験型ゲームです。

謎解きキットは特設サイトや店頭で購入でき、価格は3,300円(税込)。加えて「東京メトロオリジナル24時間券」が4万セット限定・1,500円で発売され、周遊観光との動線も組まれています。

プレイ期間は2週間と定められており、じっくり周遊したいファン向けの設計も特徴です。映画公開日と同日スタートという時期設定も、公開初速をそのまま取り込む狙いがあるのでしょう。

コラボ名「ちいかわ、さがしてます。 『映画ちいかわ』東京メトロ脱出ゲーム
開催期間2026年7月24日(金)~11月3日(火・祝)
開催場所東京メトロ駅構内、周辺公園及び施設
公式サイトhttps://escape.id/chiikawa/

事例③:『おさるのジョージ』×阪急電車

阪急電鉄と『おさるのジョージ』がコラボした「出発!うきうきジョージトレイン」。神戸線・宝塚線・京都線でラッピング列車が運行するほか、ラッピングバス(阪急バス)の運行も予定されています。

スタンプラリーでは、オリジナルめじるしキーホルダーをもらうことができ、抽選でオリジナルクッションが当たるキャンペーンも実施。物販面では、ぬいぐるみやトートバックなどのコラボグッズ、駅ナカ・駅チカSHOPでコラボフード&ドリンクが販売されます。

ジョージは未就学児にも人気のキャラクターですが、本コラボは親子連れの周遊行動を想定した設計が特徴です。沿線の商業施設も巻き込んだ長期コラボとなっており、鉄道会社が主導するコラボのモデルケースと言えるでしょう。

コラボ名おさるのジョージ×はんきゅう
出発!うきうきジョージトレイン
開催期間2026年7月31日(金)~2027年2月17日(水)
開催居場所阪急電車、周辺の商業施設
公式サイトhttps://www.hankyu.co.jp/area_info/osarunogeorge-hankyu2026/index.html

【聖地巡礼・自治体部門】街全体と一体化したコラボ事例

自治体とのコラボは、地域活性化の手段としても注目されています。近年ではインバウンドも含めて聖地巡礼のニーズが高まっており、内閣官房の試算では訪日観光客のうち聖地巡礼者は140万人*1に上ることがわかっています。ここからは、聖地巡礼も楽しめる、街全体とのコラボ事例を見ていきましょう。

※出典
*1:内閣官房|第26回新しい資本主義実現会議の基礎資料の改訂・再編版

事例①:『呪術廻戦』×横浜市

2026年夏にフィナーレを迎える『呪術廻戦』。アニメ放送5周年企画の一環として、横浜市とのコラボが実施されます。

よこはまコスモワールドやYOKOHAMA AIR CABIN、横浜マリンタワーではコラボイベントが開催。フォトスポットの設置やオリジナルステッカーのプレゼントなど、横浜の街を回遊するほど楽しめるコンテンツが展開予定です。

また2026年8月29日・30日には、Kアリーナ横浜でフィナーレイベント『じゅじゅフェス2026 -5th anniversary-』が開催予定です。フィナーレイベントの参加者がそのまま街歩きに行けるという動線設計もポイントですね。

コラボ名アニメ『呪術廻戦』×横浜市
開催期間2026年8月15日(土)~8月31日(月)
※実施内容によって異なる
開催場所よこはまコスモワールド、YOKOHAMA AIR CABIN、横浜マリンタワーほか
公式サイトhttps://www.welcome.city.yokohama.jp/hottopics/jujutsukaisen/#special

事例②:『キングダム』×佐賀県(古湯温泉街)

「キングダム×佐賀県〜佐賀の火を絶やすでないぞォ。〜」は、佐賀県の地方創生プロジェクト「サガプライズ!」の一環として開催されているコラボイベントです。

2026年1月27日から始まり、大好評を受けて9月30日までの延長が決まっています。古湯温泉街のメインストリートには、温泉街のロケーションと作中の名シーンを掛け合わせたフォトスポットが登場!スタンプを重ねるごとに飛信隊の仲間が増える「スタンプラリー」も開催され、推し活しながら街歩きを楽しめるようになっています。

全長300m超の「キングダム読破堤」は、ギネス世界記録にも認定され、大きな話題に。刺激が強いシーンは、地元名産の「佐賀海苔」で隠されるというユーモラスな演出も面白いですね。

編集部のひとこと

このコラボの強みは、土地の特性とIPの世界観を結びつける設計にあります。古湯温泉は、始皇帝の命を受け、不老不死の霊薬を求めて日本へ渡ったとされる徐福の伝説が残る場所。始皇帝ゆかりの土地としてキングダムとの親和性が高く、ファンにとっても訪れる価値があります。

コラボ名キングダム×佐賀県〜佐賀の火を絶やすでないぞォ。〜
開催期間2026年1月27日(火)〜9月30日(水)
開催場所古湯温泉街ほか
公式サイトhttps://sagaprise.jp/kingdom/

事例③:『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』×横浜市

大人気IPの「ちいかわ」が横浜市とコラボ!対象店舗で指定メニューを注文すると、キャラクターが描かれた「切手風」オリジナルステッカーをもらえるほか、横浜都心臨海部の14カ所にはフォトスポットが設置されます。

大観覧車「コスモクロック21」は「ちいかわ」の特別仕様となり、横浜の夜を可愛く彩ります。最大の見どころは7月25日のコラボ花火で、ちいかわたちをイメージした花火が新港ふ頭で打ち上げられる予定です。

このコラボは、フォトスポットの数が多く、街歩き型コラボとしての側面が際立ちます。花火という夏ならではの観光資源を組み合わせた点も、特別感を演出する仕掛けとして参考になるでしょう。

コラボ名『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』in横浜市
開催期間2026年7月24日(金)~8月2日(日)
開催場所横浜都心臨海部
公式サイトhttps://www.welcome.city.yokohama.jp/hottopics/chiikawa/

【商業施設・テーマパーク部門】子どもも大人も楽しめる体験型コラボ事例

商業施設・テーマパーク型のコラボでは、限られた館内空間で、いかに作品世界への没入感を作り出せるかが重要です。ここでは、体験設計が光る3つのコラボ事例を紹介します。

事例①:『宇宙兄弟』×渋谷スクランブルスクエア

2026年7月22日に完結を迎える『宇宙兄弟』と渋谷スクランブルスクエアが再びタッグ!館内には「創造」「物語」「世界」をテーマにした3つの教室が登場し、「創造の教室」では作者・小山宙哉さんの登壇トークライブが予定されています。

ほかにも、雲研究者・荒木健太郎さんによる「ほぼ日のアースボール」を使ったワークショップ、物理学者・高水裕一さんの宇宙物理学講座など、専門家を交えたコンテンツが盛りだくさん!「学び」に軸足を置いたコラボ企画は、親子連れが増える夏休みにぴったりと言えるでしょう。

公式ストアでの新作グッズや渋谷のコンセプトショップ「ハチふる」とのコラボ商品も販売されます。

コラボ名渋谷スクランブルスクエア×宇宙兄弟 渋谷宙間学校 〜問いに、出会う。ドキドキに、出会う。〜
開催期間2026年8⽉3⽇(⽉)〜8⽉23⽇(⽇)
開催場所渋谷スクランブルスクエア
・12階 イベントスペースScene12
・9階TULLYʼS COFFEE commu square内SCRAMBLE books&
・46階SHIBUYA SKY「SKY GALLERY」
公式サイトhttps://www.shibuya-scramble-square.com/uchukyodai2026/

事例②:『ブルーロック』×ジョイポリス

TVアニメ『ブルーロック』と東京ジョイポリスのコラボが、2026年7月3日から開催中。2023年の第1弾、2024年の第2弾に続く3度目の開催で、TVシリーズ第2期『ブルーロック VS. U-20 JAPAN』のエゴイストたちも新たに参戦しています。

コラボでは、世界初の音ゲーコースター「撃音 ライブ コースター」をはじめ、ブルーロック仕様となった体感型アトラクションが登場!各アトラクションでは、キャラクターのボイスが流れるようになっており、キャラクターと同じ空間にいる感覚を演出します。

また館内のメインステージでは、プロジェクションマッピングやレーザーを駆使したスペシャルショーも上映予定。グッズ付きのコラボチケットやコラボメニューなど、限定コンテンツも充実しています。

コラボ名ブルーロック in JOYPOLIS 3
開催期間2026年7月3日(金)~9月11日(金) 
開催場所東京ジョイポリス
公式サイトhttps://tokyo-joypolis.com/event/bluelock_jp3/index.html

事例③:『すみっコぐらし 』×アクアワールド・大洗

『すみっコぐらし 』と×アクアワールド・大洗のコラボは、2023年の初開催から4年連続・4回目の開催となるロングラン企画です。

今年は、新ユニット「しっぽず」が初登場となり、これに合わせた特別展示「しっぽずと海のしっぽ展」が開催。サメ・イルカ・カワウソなど海の生きものの「しっぽ」の特徴を楽しく学べる構成になっています。

恒例の館内周遊クイズラリーに参加するとオリジナル缶バッジをもらえるほか、コラボ限定デザインの年間パスポートも販売予定です。

コラボ名すみっコぐらしすいぞくかん×アクアワールド・大洗
開催期間2026年7月16日(木)~9月23日(水・祝)
開催場所アクアワールド茨城県大洗水族館
公式サイトhttps://www.aquaworld-oarai.com/sumikko2026/

【ホテル・旅館部門】推しとの旅行気分を味わえるコラボ事例

ホテル・旅館コラボは、推しとの旅行を疑似体験できるのが大きな魅力です。日帰り施設から地方の小規模旅館、全国チェーンまで、規模の異なる3つの事例を通して、宿泊施設ならではの訴求ポイントを見ていきましょう。

事例①:『鬼滅の刃』×箱根小涌園 ユネッサン

箱根の温泉テーマパーク「箱根小涌園ユネッサン」と『鬼滅の刃』のコラボ。コラボ風呂やコラボサウナが登場し、炭治郎や善逸など主要キャラクターたちがイベントの世界観を彩ります。

最大の目玉は、オフィシャルホテル「箱根ホテル小涌園」で宿泊できるコラボルームです。『鬼滅の刃』をモチーフとした装飾が施されており、ノベルティ付きの宿泊プランも用意されています。

編集部のひとこと

『鬼滅の刃』は、作中に温泉や旅を連想させる場面も多く、日本文化や和の雰囲気との親和性が高い作品です。箱根という歴史ある温泉街との組み合わせは、作品の熱狂的ファンだけでなく、箱根旅行を検討しているライト層にも訴求しやすいでしょう。

コラボ名鬼滅の刃×ユネッサン 箱根温泉譚 ~藤の花の休息~
開催期間2026年7月18日(土)~10月4日(日)
開催場所箱根小涌園ユネッサン・箱根ホテル小涌園
公式サイトhttps://www.yunessun.com/kimetsu2026/

事例②:『凪のあすから』×熊野の宿 海ひかり

三重県熊野市にある旅館「熊野の宿 海ひかり」では、TVアニメ『凪のあすから』とのコラボ企画を継続的に展開しています。

2026年1月17日からは、新規ミニキャラグッズや撮り下ろしウェルカムカードを加え、ホテルのアメニティをリニューアル。コラボルームは2部屋展開されており、201号室は作中の「オシオオシ」の部屋、202号室は作中の世界観を表現した内装になっています。

熊野市では、ほかにもラッピングバスの運行や記念展の開催が行われており、旅館を含めた市全体で周遊を後押ししています。

編集部のひとこと

『凪のあすから』は2013年放送のアニメで、今話題の新作というわけではありません。それでも10周年記念(2024年)から企画が続いているのは、自治体とアニメ制作側が長期的な信頼関係を築けている証拠です。息の長いファンコミュニティを大切にするという戦略は、大手ホテルチェーンにはない強みと言えるでしょう。

コラボ名『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』in横浜市
開催期間2026年1月17日(土)~
開催場所熊野の宿 海ひかり
公式Instagramhttps://www.instagram.com/umihikari_kumano_official/?hl=ja

事例③:『魔入りました!入間くん』×西武プリンスホテルズ&リゾーツ

TVアニメ『魔入りました!入間くん』第4シリーズ放送を記念し、西武プリンスホテルズ&リゾーツとのコラボが決定しました。

新宿プリンスホテルでは、ホテリエ姿のキャラクターが客室を彩るコンセプトルームが登場。立体音響スピーカーで映像の世界観に包み込まれる「イマーシブルーム」は、没入体験を味わいたい方にぴったりです。

夏休みとはズレますが、同時期には埼玉県入間市と西武鉄道による周遊企画「デビデビ周遊大作戦!」も進行しており、西武グループ全体を横断した大型コラボとなっています。

コラボ名アニメ「魔入りました!入間くん」“ようこそ、魔界ホテルへ”イマーシブルームステイ
開催期間2026年09月01日(火)~ 2026年10月31日(土)
開催場所新宿プリンスホテル
公式サイトhttps://www.princehotels.co.jp/shinjuku/plan/irumakun_collaboration/

こらぼDBが分析!成功するおでかけコラボの共通点

おでかけコラボでは、「その場所へ行かなければ体験できない」という希少性が重要です。ラッピング列車やスタンプラリーによる街歩きなど、移動手段に作品体験の一部を組み込むことで、コラボの密度がアップします。

また、おでかけコラボでは、ファンの行動導線まで緻密に設計するのがポイントです。例えば『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』と東京メトロの事例では、謎解きキットの購入から駅を巡る移動、謎を解くための写真撮影、周遊後の飲食店利用まで、ひとつの体験の中に複数の消費ポイントが自然に組み込まれています。

このように回遊ルートの設計がうまいコラボほど、滞在時間・周辺消費ともに高い効果が期待できるでしょう。

アニメコラボで夏休みのおでかけ需要を取り込もう

夏休みは、旅行やレジャーへの関心が高まるタイミングです。家族旅行や推し活旅行など、さまざまな需要が生まれる時期だからこそ、アニメとのおでかけコラボは大きな集客施策になります。

おでかけ需要を取り込み、新たなファンとの接点を作りたい企業・自治体は、ぜひこらぼDBにお問い合わせください。