コラボマーケティングとは?戦略やメリット・デメリットを解説

「新たな市場を開拓したい」「顧客層をもっと広めたい」とお考えのマーケティング担当者へ。
コラボマーケティングは、異業種や同業種の企業が連携し、相互の強みを活かして市場にアプローチするマーケティング戦略です。
本記事では、コラボマーケティングとは何か、そのメリットやデメリット、成功のための戦略、そして実際の事例について詳しく解説します。

1.コラボマーケティングとは?

コラボマーケティングとは、2社以上の企業が連携するマーケティング活動のこと。それぞれの強みや資金、リソースを融合させ、共同で利益を追求します。
新しい商品やサービスの開発や、共同のプロモーション活動が代表的です。

コラボマーケティングの目的

新規顧客の獲得やブランドイメージの向上、売上の拡大です。
コラボ相手との協力で、これまでリーチできなかった顧客層へのアプローチが可能に。
さらに企業のブランドイメージを借りることで、消費者に新たな価値を提供できます。

近年の傾向

意外性や新鮮さを消費者に提供できる、異業種間のコラボマーケティング。近年は事例が増加傾向で、このトレンドはさらに加速していくと予想されます。
例えば、アパレル業界とテクノロジー業界がコラボし、スマートウェアを開発するケースがあります。

Xenoma社とスーツのAOKIが共同開発したスマートスーツ。(以下より転載)
https://www.businessinsider.jp/post-182990

2.コラボマーケティングのメリット

このブロックでは、コラボマーケティングがもたらすメリットを紹介します。

新規顧客の獲得

コラボレーションにより、特定のターゲット層にアプローチが可能に。
自社だけではリーチできなかった、新しい顧客層に認知される可能性が高まります。
また、コラボ相手の顧客層に対し、効率的にアプローチできるのも大きなメリット。
例えば、化粧品ブランドとアパレルブランドのコラボは、それぞれの顧客に商品を紹介できます。

ライフスタイルD2Cブランド「O0u」とライフスタイルコスメブランド「john masters organics」のコラボ。以下より転載。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002032.000001304.html

ブランドイメージの向上

コラボ相手との連携によって、ブランドのイメージや価値が向上し、消費者に新しい価値を提供できます。
また、コラボ相手のブランドイメージを自社に取り入れることで、消費者に対して新たな価値を提供することができます。
高級ブランドとコラボすれば、自社ブランドも高級感や信頼性の向上が。エコフレンドリーな企業とコラボすれば、サステイナビリティを重視する消費者からの支持を得ることができます。

売上拡大

コラボレーションによる相乗効果で、売上の増加が見込めます。特に、限定商品は効果的です。
また、異業種同士のコラボ商品を販売することで、両社の顧客基盤を活用することができます。

限定商品販売などによる購買意欲の向上

限定商品を販売することで、消費者の購買意欲を刺激することができます。限定性を強調することで、消費者が「今すぐ購入しなければならない」という心理を引き出します。

コラボレーションによる話題化

メディア露出やSNSでの拡散によって、広範なプロモーション効果が期待されます。
さらに、コラボレーションが成功するとメディアに取り上げられる機会が増え、認知度向上に。特に、大手メディアに取り上げられればブランドの信頼性が高まります。
また、SNSで話題になることで、短期間での高いプロモーション効果が得られます。ハッシュタグキャンペーンなどを行うことで、多くのユーザーにリーチしやすくなります。

3.コラボマーケティングを成功させるための戦略

コラボマーケティングは、実施するだけでは成功できるかはわかりません。
このブロックでは、マーケティングを行ううえで意識しておきたい戦略について、詳しく解説します。

ターゲット層の明確化

誰に対してマーケティングを行いたいのか、ターゲット層を明確にすることが重要です。
そのためには、最終的な消費者をどのように定義するか=ペルソナ設定が欠かせません。ペルソナ設定を行うことで、マーケティング活動が具体的かつ効果的になります。

コラボレーション企業の選定

  • ターゲット層が似ているか・・・相乗効果が高く、効果的にマーケティング活動できる。例えば、若年層向けの商品を売りたい場合、その層に訴求力のある企業とコラボすることで、効果が倍増します。
  • ブランドイメージが合致しているか・・・合わないブランドとコラボすると、消費者に違和感を与えてしまう可能性が。

魅力的なコラボ商品の開発

  • 双方の強みを活かした商品・・・独自性のある商品を開発できるか。例えば、高品質な素材を使用したファッションアイテムや、最新技術を駆使したガジェットなどです。
  • 顧客の購買意欲を刺激した商品・・・限定性、トレンド性、高品質といった要素が考慮されます。

効果的なプロモーション戦略

  • 共同広告・・・両社の顧客層に一斉にアプローチ可能。
  • SNSキャンペーン・・・短期間で多くの消費者にリーチできる。
  • メディア掲載・・・ブランドの認知度と信頼性が向上します。特に大型のプロモーションイベントや記者会見は反響も大きいです。

4.コラボマーケティングの事例紹介

本章では、コラボマーケティングの具体例を紹介していきます。

ユニクロ×ディズニー

ユニクロとディズニーはコラボを度々実施しています。2024年には、「ディズニー コレクション ウルトラストレッチセット」(下記画像)が発売されました。

ユニクロ公式サイトより転載
https://www.uniqlo.com/jp/ja/products/E475163-000/00?colorDisplayCode=30&sizeDisplayCode=004

H&M×Versace

2011年に実施されたコラボ「VERSACE for H&M」。
このコラボでは限定商品を販売し、店舗には行列ができるほどの人気に。

以下より転載。
https://www.fashionsnap.com/article/2011-11-19/versace-for-hm-open-ebisubashi2/

5.コラボマーケティングのリスク

前述の通り、コラボマーケティングには数多くのメリットがありますが、同時にリスクも存在します。
どんなリスクがあるか、そしてそれを回避するために必要な対応を見ていきましょう。

ブランドイメージの毀損

コラボ相手の行動や発言が原因で、自社のブランドイメージが損なわれる可能性があります。
特に、スキャンダルや不祥事が発生すると問題は長期化してしまいます。
コラボ前にコラボ相手の素行確認、SNSリサーチ、市場調査を徹底しましょう。

企業間の関係悪化

契約の不履行や意見の相違が火種となり、トラブルが発生。
このようなトラブルは、プロジェクトだけでなく、企業間の関係性にも悪影響を与えてしまいます。
これを防ぐためには、契約内容の確認や権利関係の明確化が求められます。
特に、サブライセンス契約が存在する場合は、その範囲や条件を明確にしておく必要があります。

想定外のコスト増

多額の費用がかかることが多いコラボレーション。
特に、著名なブランドとの事例は、契約金が高額になる傾向があります。前もって予算を厳格に設定・管理することが重要です。

6.コラボマーケティング成功の鍵

最後に、コラボマーケティングの成功に必要な要素をご紹介します。
この項目を必ずカバーすることで、自社とコラボ相手双方にとってさまざまなメリットをもたらすことができるはずです。

綿密な計画と準備

コラボ実施前に、目標設定や予算管理、リスクマネジメントなど、具体的な対策を講じることが求められます。
計画と準備がリスク回避に繋がります。

相互理解と信頼関係の構築

コラボ相手との相互理解と信頼関係を構築することが重要です。
定期的なコミュニケーションを図り、双方のビジョンや目標を共有することで、プロジェクトの成功率が高まります。

効果測定に基づいた改善

最後に、コラボレーションの成果を効果測定し、必要に応じて改善を行うことが必要です。
定量的・定性的なデータを収集し、それに基づいて次のアクションを決定します。

前の記事
12月13日公開の映画『はたらく細胞』と献血がコラボ~コラボグッズは主人公「赤血球」のエコカイロ!?~

日本赤十字社関東甲信越ブロック血液センターが、映画『はたらく細胞』とのコラボグッズプレゼントキャンペーンを11月16日(土)からエリア限定で実施します。 以下ニュースリリース引用 映画『はたらく細胞』とは 原作は清水茜氏 […]

次の記事
描き下ろし『幽☆遊☆白書』グッズが付いてくる⁉『#古着de行こか。』のサービス『古着ガチャ』でコラボガチャの開催が決定!コラボガチャ限定の演出動画もチョイ見せします♪【11月1日~】

24時間・無人営業の古着販売店ブランド『#古着de行こか。』のサービス『古着ガチャ#古着de行こか。』と、『幽☆遊☆白書』のコラボガチャが開催されます。 以下、ニュースリリース引用 コラボキャンペーン期間 本祭  202 […]