アニメとのコラボ商品で使用できるイラストとは?

アニメとのコラボは、商品やサービス特徴を表現する方法として活用できる有効な手段の1つです。
そして何より、特にそのアニメのファン購買意欲を喚起することで大きな成果につながるマーケティング手法でもあります。

その中心的な役割を果たすのが「イラスト」です。
商品のデザインやパッケージのデザインに使用するイラストは、アニメとのコラボ商品を作る上での重要な項目です。

本記事では、「既存イラスト」「描き下ろしイラスト」「描き起こしイラスト」「オリジナルイラスト」の特性と注意点に加え、事例と共に実践的な活用法をお伝えします。


コラボ商品を輝かせる!イラストの種類と特徴

まずは、コラボ商品で使われるイラストの種類を詳しく見ていきます。
それぞれの長所を活かすことで、消費者への効果的なアプローチが可能になります。


既存イラスト(公式アート)の種類と活用法

既存イラストは、アニメ制作会社やライセンサーから提供される素材を指します。
最大の特徴は、簡単に使用できること。制作コストと時間を抑えつつ作品の魅力を最大限に活かすことができます。

主な既存イラストの種類と特徴

  • ロゴデザイン・・・作品の認知度向上と「公式商品である」と強調できる。
  • 設定画・・・キャラクターや舞台設定を詳細に描いたもの。ファン心理に訴える商品企画に向いている。
  • 場面写(アニメの一場面)・・・名シーンや感動シーンを切り取ったもの。ファンの感情に直接訴える力がある。
  • プロモーションアート・・・キービジュアルやポスターなど高品質なもの。商品の価値を高め、視覚的に強い印象を与える。
ロゴデザインの一例。以下より転載。
https://www.pokemon.co.jp/

描き下ろしイラストで「ここだけ」の特別感を!

描き下ろしイラストとは、その企画のために新規に制作されたイラストです。
そのため、「この商品でしか見られない」という希少価値を提供し、ファン心理を深く刺激します。

参考事例

  • 特徴
    キャラクターが普段見せない表情やポーズをさせることができます。
    また、コラボ先企業のテーマに合わせた特別な衣装も着せられ、新鮮さや限定感を演出できます。
  • 成功事例
    『美少女戦士セーラームーン』とサンリオのコラボ。セーラー戦士とサンリオのキャラが交流している描き下ろしイラストが描かれ、話題を呼びました。
以下より転載。
https://sailormoon-official.com/information/cosmos_19.php

依頼方法、スケジュール感、費用感

  • 依頼方法
    テーマや表現方法、使用するキャラクター、新しい衣装やポーズ案などを細かく企画書にまとめてライセンサーへ相談します。
  • スケジュール感
    描き下ろしイラストの完成には、デザイン案の策定からフィードバックまで含めて通常2〜3カ月が目安です。
    制作スタートが遅れると商品キャンペーンにも影響を与えるため、早めの計画が必須です。
  • 費用感
    基本的には、キャラクター1体あたり約20万円前後が相場となっています。
    ただ、制作が立て込んでいたり、人気のアニメになるとその額は100万円を超えるケースもあります。

描き起こしイラストで商品の用途にフィット

描き起こしイラストは、原作に忠実なイメージを尊重しつつ、商品の使い勝手やデザイン要素に調整を加えたもの。
そのため、日常生活で利用される商品に自然と溶け込むデザインを制作できます。

効果的な活用例

  • アニメグッズが日常の一部に
    日用品や雑貨へ展開する際、希望通りにキャラクターを配置可能。
    さらに、色味や背景をシンプルに調整することで、幅広い層に好まれる商品を開発できます。
  • 成功事例
    『呪術廻戦』とドン・キホーテのコラボ。このコラボではキャラクターたちがカジュアルな服装で描き起こされ、話題を呼びました。
以下より転載。
https://www.medicos-e.net/newsdetail/jujutsu_winter_donki/

注意点

描き起こしイラストは、原作の雰囲気を崩さないことが最優先です。
一方で、アニメ制作チームとの連携が不足すると、キャラクターの魅力を損ねる可能性も。
緊密な協力体制が必要です。


オリジナルイラストで「新しい価値」を生み出す

オリジナルイラストは、アニメの世界観をベースに、企業のブランドイメージや商品テーマを掛け合わせた全く新しい表現です。
そのため、他にはない商品を生み出したい企業に最適な選択です。

参考事例

  • 特徴
    キャラクターをアイコニックに、またはシンプルな模様として書き起こすことが可能。
    その結果、ブランドのコンセプトとうまく調和させることができます。
  • 実際の事例
    『セーラームーン』とのコスメブランド「クレアボーテ」のコラボ。
    この企画では、アニメのキャラクターをモダンで女性らしいイラストに昇華させました。
    すると、普段コスメに興味がなかった層にもリーチできたといいます。
    参照元クレアボーテ公式サイト
以下より転載
https://dtimes.jp/post-400335/

まとめ:適切なイラスト選びと活用で、コラボ商品を成功させる

本記事で取り上げた事例とイラストの種類ごとのメリット・ポイントを活用すれば、より効果的なコラボ企画が実現できるでしょう。
まずは、「既存イラスト」「描き下ろし」「描き起こし」「オリジナル」の特性を理解すること。
そしてターゲット層や商品のテーマに最適な形で選べば、成功への第一歩となるはずです。

さらに、スケジュールや費用感を考慮し、公正な契約を基にした権利管理を徹底することも重要。安心してプロジェクトを進められます。
正しい選択と計画的な活用により、多くの消費者に響く特別なコラボ商品を実現しましょう。

前の記事
AVIOT、「らんま1/2」の世界観を堪能できるTWS「TE-Q3-RNM」を1月25日発売

プレシードジャパンは、「AVIOT」ブランドより、アニメ「らんま1/2」の魅力を堪能できる特別仕様の完全ワイヤレスイヤホン「TE-Q3-RNM」を1月25日に発売する。 以下、公式サイトより引用 キャラクター単体の6モー […]

次の記事
TVアニメ『僕のヒーローアカデミア』と「浅草花やしき」のコラボイベントの詳細公開!

漫画・アニメのオリジナルグッズを販売する「AMNIBUS」を運営する株式会社アルマビアンカ(本社:東京都中野区、代表取締役:坂井智成)と浅草花やしき(株式会社花やしき、本社:東京都台東区、代表取締役社長:西川豊史)は、2 […]