【①契約まで編】アニメコラボを実現するためにやることとは?流れやスケジュール感、ポイントを解説!
「こらぼDB」では、多くのコラボ商品やコラボキャンペーンなどのコラボ企画を取り上げており、特にアニメとコラボした事例を多く掲載しています。
アニメコラボは商品やサービスをもつ企業・ショップにとって様々な成果をもたらす機会ですが、まだまだ実施している企業・ショップはごく一部です。
中には、「アニメコラボをしてみたいけど、よくわからない」という方も多いのではないでしょうか。
本記事では、そんなアニメコラボを実現するために、ローンチまでにやることを順序だててお伝えします。
1,アニメコラボによって得たい成果を決める
アニメとコラボをするにあたって、動機や目的は様々です。
実施を現実的に検討している場合は、特に「なぜやるのか?」という目的部分は決めておきましょう。
アニメコラボ施策においては、主に下記のような成果が期待できます。
- 売上
- ブランディング
- 認知作り/新規集客
- 顧客活性化
何を目的(=得たい成果)と設定し、達成のために企画進行しましょう。
2,コラボしたいアニメを選定
アニメとコラボする目的に応じてコラボしたいアニメを選定しましょう。
アニメの選定においては下記のポイント、注意点があります。
選定におけるポイント
目的を達成する、より大きい成果を得るためのアニメ選定のポイントは下記の通りです。
- 親和性
- ファン層
- 公式SNSのフォロワー数
- ネガティブな要素はないか
- タイミング
候補を複数ピックアップする
アニメコラボに関して、事業が止まってしまうないしスピードが落ちてしまうことがあります。
その最も多い要因が、「ピックアップしたアニメやコンテンツが少なすぎた」です。
アプローチをしていくと、アニメのタイミングや同業他社とのバッティング、実施条件等の理由からコラボを実施することが不可能な場合も考えられます。
「そのアニメではないと目的を達成できない」
「そのアニメとコラボできないなら意味ない、やらない」
ということなら別ですが、非常に多くのアニメがある中で「そのアニメでないと」と可能性に限界を決めることは勿体無いと考えています。
様々な角度で、目的を達成できるであろうアニメは複数ピックアップしておくことをおすすめします。
企画を作る
ここでいう企画は具体的なものではなく、あくまで抽象的なものだとお考えください。
大枠、下記の項目は抑えておきましょう。
- なぜ
- なぜ そのアニメとのコラボか?コラボに至る親和性、理由など
- なにを
- どんな商品でそのコラボを実現するのか?
- いつ
- いつ情報公開、販売するのか?というスケジュール
- どこで
- オンラインショップ、実店舗とその規模感
より具体的な企画は、次のステップであるアニメの版権元(ライセンサー)様に問い合わせを行った際、
商品化の可否および実施条件を確認した上で「商品化の可能性がある」場合に詰めていきましょう。
3,コラボしたいアニメの版権元(ライセンサー)様に問い合わせ
コラボしたいアニメを選定したら、問い合わせを行いましょう。
すでにここまでの文章に幾度となく表現していますが、ライセンスを保有および管理をする機能を持つ会社は、
版権元(=版元)やライセンサーと呼ばれています。
アニメにおいては、出版社やアニメの放映権を持つ会社が版権元様となっています。
一部ですが、下記にご紹介します。
- 株式会社講談社
- 「マガジン」等の漫画がアニメ化した作品など
- 株式会社KADOKAWA
- ライトノベルからアニメした作品、絵本作品など
- 株式会社小学館集英社
- 「ジャンプ」「サンデー」等の漫画がアニメ化した作品など
- アニメ放映権を持つ配給会社
- 株式会社アニプレックス
- 東映アニメーション
- 東宝株式会社
- 株式会社トムス
問い合わせの方法
各版権元様と初めてのお取引の場合は、各企業の問い合わせフォームからの問い合わせとなります。
中には、「IP」「ライセンス」「ライツ」といった表現で専用フォームを設けている企業もあります。
問い合わせフォームには、企業に関する基礎情報と前章のステップで作成した「企画」を記述しましょう。
問い合わせに対する返信があったら
版権元様から返信は、多くの場合そのお目当てのアニメ作品の担当者様からの返信です。
この初回の返信には、「もう少し具体的な企画内容を」もしくは「定型フォーマットに企画内容を入力」といった依頼であるパターンがほとんどです。
前提、依頼には対応していただきたいのですが、可能であれば初回返信に対して下記確認をとりましょう。
- 該当商材およびカテゴリの商品化の可否
- 実施条件(特に、経済条件)
※経済条件:ライセンス利用料の設定
この内容に対する回答をいただいてから具体的な企画書およびフォーマット入力をする方が、より双方にとってスムーズな進行になります。
海外のアニメライセンスについて
日本のアニメを活用して商品化をし、海外で販売をしたい場合は「海外ライセンス」となるので注意が必要です。
基本的には日本で取得したライセンスを使った商品は、日本でのみ販売が許可されています。
海外で販売したい場合は、版権元様に確認しましょう。
日本のアニメのとは管理が異なるケースや、国によって管理会社が異なるケースもあります。
4,企画の提案、交渉
この段階の企画の提案においては、
作品選定フェーズで作成した企画「なぜ」「なにを」「いつ」どこで」に加えて、
「どんな」という内容を具体的に記載しましょう。
- どんな
- 商品コンセプト
- デザイン
- 情報(告知)の伝え方
- 売り方
この「どんな」の部分が、利用・購入いただくファンにとって喜ばれるものかが決まるといっても過言ではありません。
5,製作委員会での企画監修
企画を提出すると、版権元様のチェックを経て、製作委員会でその企画がチェックされます。
- 本当に世の中にリリースされて良い商品なのか
- 作品の世界観やブランディングとあっているか
- この商品によってファンは喜んでくれるのか
- より多くのファンが利用/購入していただけるのか
- もっと良い企画にできない
etc...
などが争点となります。
この企画監修によって、「変更依頼点」や「条件つき」といった連絡をいただき、
提出した企画通りに進行できないケースもあります。
しかし、逆にこのようご連絡は『チャンス』と捉えて良いでしょう。
数多くの企画を目にしてきた企画監修で、『もっと良い成果』を求めた結果と捉えられるからです。
ぜひポジティブに対応して、商品化を実現させましょう。
6,契約
製作委員会での企画監修を経て、いよいよ「許諾」のご連絡をいただいたら晴れて契約のステップに移ります。
契約する内容は大きく2点です。
秘密保持契約(NDA)
会社間での取引において、それぞれの情報を第三者に開示しないという旨の契約書。
商品化版権許諾契約
商品や販売期間、契約料といった内容を記載した商品化および販売における取り決めが記載された契約書。
アニメコラボを実現するためにやること【契約まで編】まとめ
いかがでしたでしょうか。
アニメコラボを実現するために、商品化の許諾を得るのが第一歩にして大きな進展です。
あとは企画をいかに具現化していくか?によるところになります。
この記事が参考になりアニメファンが喜ぶ商品が1つでも多くリリースされることを祈っています。
引き続き、「②企画進行編」「③リリース編」を予定しておりますので、ぜひ合わせてチェックしてください。