【インタビュー】『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』×BUNKER|ファン歴20年!熱い作品愛と「未来の防災」への意識が生んだコラボ

防災ブランド「BUNKER」を展開する株式会社ティーファイブプロジェクトが、『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』(以降、『攻殻機動隊』)とのコラボレーションを実現しました。災害時に重要となる「電源」と「通信」を一つのバックパックに集約し、日常でも使える「防災ギア」として開発された本コラボ。
作品の世界観とBUNKERが目指す「未来の防災」をどのように掛け合わせたのか。コラボ実現の経緯から、製品や特典カードへのこだわり、発売後の反響まで、同社の代表取締役である山崎さんに詳しくお話を伺いました!

防災を「日常」に変えるBUNKERの思想

──まずは貴社、株式会社ティーファイブプロジェクトがどんな会社か教えてください。

山崎さん:弊社は、災害・防災に関する情報発信を長年行ってきた経験をもとに、現在は「防災を、もっと日常へ。」という考えのもと、防災ブランド「BUNKER(バンカー)」を展開しています。私たちは、2010年代から地震・災害情報をリアルタイムで発信するYouTubeチャンネル「ティーファイブプロジェクト」を運営してきました。災害発生時の情報を継続的に届ける中で、実際の被災現場や被災された方々の声に触れ、「災害時に本当に必要なものは何なのか」を考えるようになったことが、BUNKERの原点です。

──そこからどんな展開をされてきたのでしょうか。

山崎さん:近年の大規模災害では、単に食料や水を備えるだけではなく、「電源」と「通信」をいかに確保するかが非常に重要な課題となっています。停電によってスマートフォンが使えなくなったり、通信障害によって家族の安否確認や情報収集ができなくなったりすると、被災時の状況は大きく変わります。

そこで私たちが提案しているのが「持ち運ぶ防災」という考え方です。従来の「家に置いておく防災用品」ではなく、必要なものを普段から持ち歩き、いざという時にはそのまま防災インフラとしても機能させる。BUNKERは、日常と非常時の境界をなくし、「いつも使っているものが、そのままもしもの備えになる」ことを目指したブランドです。

──まさに「防災を、もっと日常へ。」というコンセプトですね!

山崎さん:はい。今回のコラボ商品である「BUNKER SIGNAL PACK」は、まさにその象徴ともいえる製品です。ソーラー発電機能やUSB給電、大容量収納に加え、衛星通信サービス「Starlink Mini」を収納できる設計を採用し、災害時の電源・通信の確保までを一つのバックパックに集約しました。

ターゲットとしているのは、特定の防災意識の高い層だけではありません。都市部で働くビジネスパーソン、子育て世代、アウトドアを楽しむ方、ガジェットを日常的に使う方……。「防災のためだけに特別なものを用意する」のではなく、普段使いできるデザインや機能性を重視する方々を想定しています。防災を「災害が起きた時だけ考えるもの」から「日常生活に自然に組み込まれたインフラ」へ変えていくこと。それがBUNKERの目指しているところです

災害時の「情報」と「通信」を守る。『攻殻機動隊』との親和性

──それでは、ここから『攻殻機動隊』とのコラボについて伺います。
  まずは、コラボに至った経緯を教えてください

山崎さん:私が『攻殻機動隊』を20年来にわたって好きなことが一番の理由です。グッズを買ったり展示やイベントに行ったりしているのですが、その中で講談社の『攻殻機動隊』のプロデューサーさんと話す機会があり、「コラボさせてください」と頼み込み、審査を経て企画が実現しました。

──では、念願が叶ったコラボなのですね……!

山崎さん:はい。長年好きだった作品と、弊社が本気で取り組んでいる防災というテーマを一つのプロダクトとして形にできたことは、個人的にも非常に思い入れの強いプロジェクトになっています。

というのも、もともとBUNKERの製品開発を進める中で、「この思想や世界観を体現する存在として、『攻殻機動隊』と一緒に何かを作れないか」という想いがあったんです。特に、デジタルデバイスや衛星通信などテクノロジーが生活や社会インフラに深く入り込んでいる現在、災害時の「情報」と「通信」をどう守るかというテーマは、『攻殻機動隊』のテーマと非常に近いものがあると感じています。そこで、単純にキャラクターや作品のデザインを商品に落とし込むだけのコラボレーションではなく、「『攻殻機動隊』の世界観」と「BUNKERが目指す未来の防災」を掛け合わせた製品を作りたいと考え、今回の企画に至りました。

──『攻殻機動隊』とBUNKER、どんな点で親和性が高いと感じていますか?

山崎さん:『攻殻機動隊』は、単なるSF作品ではなく、ネットワーク、情報、通信、AI、サイバー空間など、テクノロジーが人間や社会に与える影響を先進的に描いてきた作品です。私たちが防災に取り組む中でも、これからの災害対策において「情報」と「通信」はますます重要になると考えています。災害時に電源や通信が失われれば、スマートフォンで情報を得ることも、家族や周囲と連絡を取ることも難しくなります。だからこそ、電源を確保し、通信手段を確保し、必要な情報につながり続けるためのプロダクトをつくるというBUNKERの考え方は、『攻殻機動隊』が描いてきた未来社会と非常に相性が良いと感じました。

──コラボを進める上で、大切にしたことは?

山崎さん:20年来作品を見続けてきたファンだからこそ、今回のコラボでは「ファンが欲しくなるものであること」と同時に、「実際に防災用品として使えること」の両方を大切にしました。

また、『攻殻機動隊』には「未来を想像させる力」があると感じています。今回のコラボレーションでは、その世界観を単にデザインとして借りるのではなく、「もし『攻殻機動隊』の世界に防災ギアが存在したら」という発想で、現代の技術で実際に使えるプロダクトとして形にしたいと考えました。「好きな作品だからコラボした」というのが出発点ではありますが、最終的には、作品が描いてきた未来像と、私たちが現実の社会で向き合っている防災という課題を接続できることに大きな意味があると考えています。

20年来のファンゆえに妥協なし!「所有する喜び」を感じて

──今回のコラボの注目ポイントはなんですか?

山崎さん:『攻殻機動隊』の世界観を取り入れながら、単なるコレクターズアイテムではなく、実際の災害時にも機能する「防災ギア」として仕上げた点です。特にこだわったのが、災害時に重要となる「電源」と「通信」を一つのバックパックに集約したこと。BUNKER SIGNAL PACKは、ソーラー発電機能を搭載し、スマートフォンなどのデバイスへの給電に対応しています。さらに「Starlink Mini」を収納できる設計とすることで、地上の通信インフラが被災した場合にも、衛星通信という選択肢を持ち運べるようにしました。

──他にもこだわった点はありますか?

山崎さん:購入者にお届けする「特典カード」です!こうしたコラボレーションでは、特典はどうしても「おまけ」として扱われがちですが、今回はそこにもかなりこだわりました。20年来の攻殻機動隊ファンである自分自身が、「これだったら自分が欲しい」と思えるものを作ることを一つの基準にしています。

単にイラストを印刷したものではなく、コレクションしたくなるような質感や仕上がりを意識し、商品そのものと同じように「所有する喜び」を感じてもらえるものを目指しました。ファンの方が商品を手にしたときに「これはちゃんと攻殻機動隊のコラボレーションだ」と感じてもらえることを大切にしています。

──全体として、『攻殻機動隊』ファンとしての熱量を感じます……!

山崎さん:はい。「攻殻機動隊の世界観を楽しめる」というファンとしての魅力と、「実際に日常で使えて、もしもの時には役に立つ」というBUNKERとしての実用性。そして、細部に至るまで「自分が持ちたいと思えるもの」を追求したこと。この二つを両立させたことが、今回のコラボレーションの大きなポイントだと考えています!

ファンだからこそ葛藤も。コラボの裏側で感じたジレンマ

──コラボにまつわる裏話がありましたら教えてください

山崎さん:今回のコラボでは、少し複雑で、個人的にも印象に残っている出来事があります。先ほどもお話しした通り、私はもともと『攻殻機動隊』の20年来のファン。今回コラボを進める上で、アニメの公開に先立ち、販売側・コラボレーション側だからこそ知ることのできる情報に触れる機会がありました。

本来であれば一ファンとして、何も知らない状態で新作アニメを楽しみにして、放送を見ながら次の展開を期待したかったのですが、今回はどうしても純粋なファンの視点だけでは作品を見ることができませんでした。「これはまだ言えない情報だな」と思いながら放送を待つような場面もあり、ファンとしては少し残念な気持ちもありました。

──仕事で関わることのできる喜びと、それ故に発生するもどかしさ、ジレンマですね……!

山崎さん:はい……。一方で、20年来好きだった作品について、一般のファンよりも早い段階で、その作品が新しく生まれていく過程の一端に触れられたことは、本当に嬉しくもありました!「ファンとしては知らないままでいたかった」という気持ちと、「大好きな作品の新しい展開を誰よりも早く知ることができた」という喜びが同時にあって、何とも言えない複雑な気持ちでした。そして、フジテレビの最速配信に合わせ、正直無理して地上波CMも打ったのですが、オンエアを見るのは嬉しく、本当にいい思い出にはなりました。

──20年来のファンである作品とコラボする。なかなかできない経験だと思います。

山崎さん:今回のアニメは2026年7月7日から放送が始まりましたが、そうした意味では、今回のコラボを通じて、20年来の「『攻殻機動隊』ファン」として作品を楽しむだけではなく、作品を世の中に届ける側の一員として関われたこと自体が、非常に貴重な経験だったと思っています。

だからこそ、商品を作る際にも「販売する側」だけの視点にならないように意識しました。自分自身が長年のファンだからこそ、「ファンとしてこれを手に入れたいと思うか」「自分だったら大切に持っておきたいと思うか」という感覚を、最後まで大事にしています。

発売後に想定以上の反響!ファンの反応は?

──リリース後、反響はありましたか?

山崎さん:リリース後は、正直なところ、想定していた以上の反響をいただいています。今回の商品は、一般的なアニメコラボグッズと比べると価格帯も決して安くありません。また、防災用品としての機能性と、『攻殻機動隊』のファンアイテムとしての魅力の両方を成立させることを目指していたので、実際にどれだけ受け入れていただけるのかは、発売するまで少し不安もありました。

その中で、発売後に想像していた以上に商品を選んでいただけて、「この商品を作ってよかった」と感じています。特に嬉しいのは、単に「『攻殻機動隊』だから欲しい」というだけではなく、バックパックそのもののデザインや機能、そして特典のコレクションカードなど、細かい部分まで含めて楽しんでいただけていることです。私自身が20年来のファンで、「自分だったら持ちたい」と思えるものを作ることを一つの基準にしてきたので、実際にファンの方々に選んでいただけたことは、今回のコラボレーションに取り組んできた意味を強く感じる瞬間でした。

──最後にメッセージをお願いします!

山崎さん:まだ発売されたばかりなので、これからさらに多くの方に商品を知っていただき、攻殻機動隊のファンの方にも、BUNKERを初めて知る方にも、このコラボレーションをきっかけに「防災」というテーマに興味を持っていただけたら嬉しいと思っています。

商品の詳細はこちら!

  • 商品名
    BUNKER SIGNAL PACK
    THE GHOST IN THE SHELL EDITION
  • 発売日
    2026年9月1日(火) ※防災の日
  • 販売価格
    39,800円(税込)

まとめ

『攻殻機動隊』の世界観とBUNKERが掲げる「未来の防災」を融合した今回のコラボレーション。20年来のファンである山崎さんの「自分が欲しいと思えるものを作る」という想いのもと、世界観を楽しめるだけでなく、日常から災害時まで実際に使える防災ギアとして仕上げられています。

©2026 Shirow Masamune/KODANSHA/THE GHOST IN THE SHELL COMMITTEE